葬儀業界の挑戦者が語るキャリアと社内改革
公開日:2023-02-20
今回は大阪府八尾市に本社を構える株式会社八光殿の専務取締役、西川様にインタビューをさせていただきました。 他業種から葬儀業界へ挑戦された西川様のキャリアや、入社後から現在に至るまで取り組まれている社内改革についてなど、様々なお話を伺いました。

株式会社八光殿
専務取締役:西川 正章さん
2018年専務取締役就任。
就任前は教育業界にて約30年間勤務。



西川様もキャリアチェンジ!葬儀業界に飛び込んだ理由とは

今回インタビューにお答えいただいた西川様。採用活動のために日々全国を飛び回っておられるんだとか。
本日はよろしくお願い致します。
早速ですが、西川様は以前全く異なる業界で働かれていたというお話を伺いました。これまでの経歴を簡単に教えていただけますか。

西川:前職となりますが、50歳になるまで教育業界にいました。最初の約8年間はアルバイトとして塾の講師を経験し、その後は塾の講師に限らず、学習塾を全国に展開する仕事や経営にも携わっていました。ですから葬祭業界とは全く接点のない業界で働いていました。

特にお客様の違いは顕著です。
例えば、前職でイベントを実施した際などは、お子さまと保護者はイベント開始の5分前にならないといらっしゃらないことがほとんどでした。ところが葬儀のイベントの場合、お客様はイベント開始の1時間前からいらっしゃいます。
些細なことですが、本当に対象とするお客様が全く違う業界に飛び込んできたな、と思いましたね。

異業種の業界に飛び込むのはとても勇気が必要だったと思います。 なぜ長く経験された教育業界から、葬際業界に来られたのですか。
西川:皆さんにも何故?とよく聞かれます。新卒の方の面接でも、私の経歴を知っている方からは必ず質問されるんです。

もちろん前の会社でも自負を持って取り組んでいましたし、成果もあげることができたと思っています。ただ、やはり長く経験を積んだことで、携わる仕事の内容も変わってきて、エンドユーザーとの距離がどんどん離れていってしまったんです。

常々、私は心に寄り添う仕事をライフワークにしたいと考えていましたので、50歳になった時「このまま今の仕事を続けていたら、本当にやりたかった心に寄り添う仕事はもうできないのではないか」と思い、思い切って転職を決意しました。

ですから、どこでどんな仕事がしたいというビジョンではなく、もっと心に寄り添える仕事はないか、という考えで転職先を探していました。
障碍者教育や福祉業界などを見ていく中で、葬儀業界にも目を向けてみたのですが、その時に出会ったのが八光殿です。

特に、社長である松村と話をしたことで、共感できることが非常に多いことが分かりました。従業員の心にもお客様の心にも寄り添う会社である、という部分が特に私の心にぴたっとはまった気がします。

私が長く教育業界にいて感じていたことは、教育をしっかり行う人たちがいなければ、日本の成長はありえないという事です。

ですから、今は立場が変わって、日本の成長のために頑張ってこられた方々を、私たちが感謝の気持ちを持ってお送りする、ということを仕事にできて良かったですし、この仕事の価値の高さを改めて実感しています。

色々な思いが繋がったバトンのゴールとなるお葬式を形作れる仕事に就けて本当に良かったです。

西川様ならではのキャリアの物語ですね。

社内改革はどう進める?八光殿と西川様の場合

西川様は葬儀業界の経験がないにも関わらず、専務取締役として入社されていますね。どのような経緯があったのでしょうか。
西川:私が入社する少し前から、社長の松村は「葬儀業」ではなく「葬祭サービス業」を目指すために、社内の改革が必要だと考えていたようです。 ただ、社内の人材だけで改革をするのは難しく、社外に改革の答えがあると考えました。

私が入社したのは2018年の12月でしたが、松村のこのような考えから、その半月ほど前には人事の取締役も外部から採用しています。
このように外部から本格的に人を入れるというのは、当社の歴史の中では前例がなかったそうで、私が専務取締役として入社することが決まった時も、社内では、すでにいた常務の上に専務が来る、しかも葬儀を全くやったことがない人らしいぞ、とかなり話題になっていたようです。

貴社にとって大きな出来事だったんですね。
西川:そうですね。
改革が前提にあったこともあり、入社時には社長の松村から、今までになかった考えをどんどん取り込んでほしいと言われていました。
実際、人事取締役や私が入社したあと、バックオフィスで働く人材を新規採用し、改革改善を行いました。そこから会社全体の改革にも繋がっていったと感じます。

葬儀そのものは不易流行で変えてはいけないものですが、葬儀を支える会社は、どんどん変わっていかなければなりません。
今までのやり方に固執せずに、社外のやり方や声を積極的に取り入れていこうという松村の柔軟な姿勢は、経営者としてとても素敵だと思います。

そうなんですね。
代表の頭の中に改革をするという考えがあったとはいえ、業界経験のなかった西川様を採用されたのはとても大胆ですよね。

西川:そうですね、本当にそう思います。

全く違う業界に転職をしたということで、様々な違いに驚かれたことも多いと思います。
びっくりしたことや戸惑われたことなど、印象に残っていることはありますか。

西川:言い出したらキリがないくらい、はじめは沢山ありました。
その中でも特に記憶に残っているのは広告についてです。

ある時、今日は新聞にチラシを入れてもらう日だったな、と思って新聞を確認すると、チラシが入っていないんです。なんでだろう?と疑問に思って広告担当の社員に確認すると、忙しかったからチラシを入れてもらう日を一週間延期したと言うんですね。

その頃は、良いお葬式さえしていればお客様は来るだろう、と考えている社員が多かったんです。だから一週間くらいチラシを入れなくても大丈夫と考えていたのだと思います。
私は前職の経験から、もうそういう時代ではないと考えていたので、何とかその考えを理解してもらおうと努力しましたが、なかなか浸透しませんでした。

しかしありがたいことに、ネットの提携葬儀社や、他社が様々な広告宣伝をやり始めてくれたので「あ、これは当社もきちんと広告宣伝をしなくちゃいけないんだな」と徐々に理解が広まる結果となりました。

そのおかげもあって、私の入社半年後にはチラシが遅れることもなくなりましたし、ホームページの更新を定期的に行うなど、当り前のことがきちんと行われるようになりました。

西川様が広告に力を入れようとお考えになったのと、他社が広告に力を入れ始めたのがちょうど同じタイミングだったんですね。
西川:そうですね、タイミングが合ったおかげで改革を進めることが出来たと思います。

同じ方向を向いた組織作りのためにクレドを活かす。

西川様が実際に持ち歩いているクレドを見せていただいた。胸ポケットなどに収まる小さなサイズ。
続いては、ぜひ伺いたいと思っていたクレドについてです。 取り入れた経緯や、その後の影響を詳しく教えて下さい。
西川:クレドは私が入社するずいぶん前に、社長の松村が作成し2006年9月に導入したものです。

結構ボリュームがありますね!全社員が持っているのでしょうか。
西川:そうですね、全社員が携帯しています。
2006年9月に完成するまで約2年間、社長の松村が中心となって制作したものです。
コーポレートスタンダードから経営理念、経営方針、目指す社風など、何かあった時にここに立ち返る、そういう物になっています。

クレドが完成する以前は、会社のモットーは何?とか、ビジョンは何?と質問があった時、みんなバラバラなことを言っていたと思うんです。
しかしこのクレドが定まったことで、社員全員が同じ方向を目指すことができるようになったと感じます。

ひとつひとつは当たり前のこともあるのですが、忘れてしまいがちなこともあります。改めて読み返すことで、自分が何に向かって仕事をするのか、何に対して感謝をして、何を目指して歩んでいるのかを確認することができるんです。

理念の明文化による組織力とか団結力のアップを狙っての導入ということなんでしょうか。
西川:そうですね。
ですから、このクレドはそういった意味でもとても大切なものです。
実は1年間社長の松村から研修を受けると、クレドトレーナーのバッジを付けられるようになるんです。研修を受けたクレドトレーナーを通じて社員それぞれがクレドを意識しながら仕事をしていくという仕組みになっています。

社長が、会社を良くするためには絶対に譲れない、という想いで作ったクレドですから、100周年に向けて大切にしながらどんどん進化させていきたいな、と思いますね。

なるほど。クレドを拝見していて気になった内容なのですが、「八方良し」というのは珍しいですよね。
西川:「全社員とともに、全社員の家族、お客様、地域の皆様、地域社会とともに、ご協力会社、儀礼文化、それから会社の今までの歩み」
この8つに対して私たちは感謝の気持ちを持って、8つの皆様に感謝をされる行いをしていきましょう、ということで「三方良し」ではなく「八方良し」なんです。

八光殿という社名と掛けているわけではなく、本当に偶然八方良しになったそうです。

8つに対して感謝し感謝される行いを、ということなんですね。
ありがとうございます。


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