パルモグループの採用担当者が明かす採用活動の舞台裏
公開日:2023-05-10
前回のインタビューに続いて、パルモグループ イズモ株式会社にて採用を担当されている隈井様にお話を伺います。
後半からは、パルモグループ流の新卒採用や、採用面接の際にチェックする身だしなみについてなど、普段なかなか聞くことのできない採用活動の裏側について伺います。


パルモグループ イズモ株式会社
総務部人事課主任 隈井清次さん
ブライダル業界や美容業界での経験を経て、イズモ株式会社へ入社。
現在は人事担当として、グループの採用活動の中核を担っている。


どんな人が伸びる?パルモグループ流採用の心得

採用といえば、貴社では中途採用のほか新卒採用も行っておられますね。
採用活動の際に、隈井様が注目するポイントなどはあるのでしょうか。

隈井:何よりもやはり人柄ですね。
具体的には「素直さ」は成長を促すエンジンになりますし、「謙虚さ」はお客様に好かれる絶対的な要素だと思います。その二つを兼ね備えていれば、この業界では間違いなく活躍できると思います。

実はそういう要素を全部兼ね備えているのが現社長なので、最高のお手本がいることも成長に繋がるのではないでしょうか。

なるほど!お人柄重視の採用というのは、私たちから見ても納得できます。
ところで隈井様の中途採用の面接に対するこだわりがあれば、ぜひ伺いたいです。

隈井:平日の忙しい時に極力採用面接を入れないようにしていることでしょうか。
それは現職でお仕事されている求職者の方が、週末の方が時間を取っていただきやすいというのもありますが、私自身がお一人お一人にしっかり向き合いたいと考えているからです。

平日忙しい最中のどこかで面接をするのではなくて、今日は面接の日!という日を設けて、ちゃんとその方に向き合ってお話を伺います。そして会社として採用するメリット、求職者にとってのメリットと双方のマッチングを考えながらお話をします。こちらだけにメリットがあってもダメですし、求職者の方だけにメリットがあってもよくありません。

確かに、お互いが一番幸せになれる働き方ができたら最高ですね。
隈井:本当にその通りだと思います。
そのためにも、長い方だと面接だけで1時間半くらいかけています。その後に適性試験を行ったりしますので、長いと3時間くらい頂いたりすることもあります。

採用担当として求職者の方と最初にお会いした時、ぱっと頭に沸くイメージがありますよね。きっとこんな人なのだろうな、という仮説を頭の中に立てて、それが合っているかどうか、面接の中ですり合わせをしていきます。

ですから、最初のイメージとズレがなければ、面接時間がものすごく短かったりします。もちろん逆に、イメージと違った場合は時間をしっかりとかけることが多いです。

特に、当社との接点はどういったところにあるのか?当社との親和性はどこかな?といった部分は深く聞くようにしています。

面接でお話をしながら見極めていくのですね。
隈井:そのお話を聞きながら、「もしかしたらこの方、今応募しているポジションではなくて、こちらのポジションの方が経験やスキルを活かせるんじゃないかな?」と別のポジションを提案させていただくこともあります。

当社の場合、葬儀の現場でのお仕事に限らず沢山の採用ポジションが存在しますから、適材適所を見極めることも大切にしています。

結果的にご応募いただいたポジションではないけれど、本人が納得の上で活躍していただければお互いWin-Winになれますよね。ですから、そうした広い視点を持って採用活動に取り組んでいます。

なるほど、組織の大きさを活かした採用活動ですね!
ちなみにお人柄として特に重視されるポイントはどういった部分でしょうか。

隈井:そうですね、自分に気を遣えない人は他人にも気を遣えないと考えています。
面接でお会いした際に名刺をお渡しするのですが、受け取られた際に「爪が長く伸びているなぁ」と感じる時があります。受け取った側はどんな印象を受けると思いますか?

あまり良い印象はないかもしれません。清潔感が無いと受け取られかねませんよね。
男女問わず、きれいに手入れされているということでなければ、長い爪はあまり好ましい印象を与えないのではないでしょうか。

隈井:おっしゃる通りです。
手入れをきちんと行っていることが伝われば良いのですが、手入れもなくただ爪が伸びているだけでは、清潔感にはつながらないと思います。 葬祭業もサービス業の一つですから、清潔感以外に求めるものなんてないというほど、重要なことだと思いますね。

その状態が他人からどう思われるんだろう?ということに頭が回らない人は、恐らくお客様の気持ちに寄り添うことも難しいのではないでしょうか。これはご提出いただく履歴書や職務経歴書にも同じことが言えます。「自分軸」でご用意される方、「相手軸」でご用意される方とでは格段の差があります。

確かにおっしゃる通りかもしれません。 よろしければ小原様のご意見もお伺いできますか?

>>納棺師、小原様のインタビューはこちら

小原:実は私も面接の時、つい見てしまうところがあるんです。それが手の爪と靴で、特に男性は厳しくチェックします。

あとは脱いだ靴を揃えないという人は採用を控えようかなと考えてしまいますね。自分の靴だけでなく、お客様の脱いだ靴が揃っていなければ、揃えて差し上げるくらいの気遣いができたらいいなと思いますね。

隈井:小原所長がおっしゃる通り、靴も重要ですね。
あとは夏の時期のジャケットも気になることがあります。面接にノージャケット・ノーネクタイで面接に来られる方が稀におられるんです。

当社は冠婚葬祭のお仕事をする会社ですから、ノージャケット・ノーネクタイで面接に来られて、これでいいだろうってお考えになる方はちょっと難しいですね。

小原:わかります。たとえ夏場であっても初めてお会いする方の前で、ノージャケットというのはどうなんだろう?と思ってしまいますね。
冠婚葬祭のお仕事ですから、季節を問わずきちんとジャケットを着用した方が良いと考えています。ですから、私はご遺族とお会いする時には必ずジャケットを着るようにしています。

小原様としては譲れないポリシーなんですね。
小原:そうですね。
もちろん夏場、ジャケットを着ていたら暑いですから私も脱ぎたいと思います。
ですが、その考えは自分主観であって、お客様主観ではないですよね、というところは見てしまいます。

隈井様の視点から見て、他に気にされる点はありますか?
お話しいただいた隈井様も腕時計を使用。小原様も納棺師として働き始めてから、腕時計を必ず使用されるようになったそうです。
隈井:個人的な意見ですが、腕時計をきちんとつけている人の方が印象が良いです。
時間を守ることは人と人の約束事の中でも基本ですよね。約束を守ることにつながると思いますから、そういったことを気にする人なんだな、と感じます。

最近はスマートフォンで確認する人も多いと思いますが、葬儀の最中に時間をスマートフォンで確認することはできませんよね。

確かに腕時計であればちらっと、目線を落として自然に確認ができますね。
隈井:はい。ですから、葬儀のお仕事に携わる方は皆、腕時計をつけています。それに、お客様のご自宅に訪問をする際、たとえたった1分遅れたとしても、遅れてしまったことには変わりはありません。事前に遅くなることが分かっていれば、10分くらい前に「すみません、お約束の時間を超えそうです」と連絡を入れることができますよね。それだけでお客様が抱く全く印象が異なります。

そういったことに気を回せるかどうかというのはとても大切ですし、信頼関係を築くことに結びついてくると思います。

こうした気遣いを日頃から自分に対して意識できない人は、他人に気を遣うことが難しいと思いますし、人から自分がどう思われるかという意識がない人は、お客様の気持ちにも寄り添うことが難しいのではないでしょうか。

たくさん指摘をしても、本人は何が悪いのか分からないという方も中にはおられます。ですから、そういった部分は意識の差が大きいと思いますね。

厳しいとお思いになられるかもしれませんが、面接の際にこうした部分をチェックすることで、当社が50年以上にわたって積み重ねてきたブランド価値を守っていこう、もっと高めていこうという目的があります。採用基準を下げることは、サービス力の低下に直結しますから、どれも基本的に備わっていてほしいマインドですね。

この人は仕事でなくても自然とこういうことに気を遣えるんだ、と思えることは、一緒に働くうえでも大きな安心感につながりますね。

若いだけでも心配される!心配を信頼に変える振る舞いと気遣い

隈井:そうなんです、普段の振る舞いは必ず仕事に出てきてしまうな、と思います。
特に年次の浅いスタッフは、絶対にそうした基本的な振る舞いを大切にした方がいいと思います。
というのも、若いというだけでお客様からは「大丈夫かな?」と、まず思われてしまうからです。

心当たりがありますね…
隈井:ありますよね。
「担当です」とお伝えをした時に、お客様は第一印象で「え?こんなに若い人に任せて大丈夫なのかな?」と瞬間的に感じてしまわれることは多くあります。

そのことを当社の若いスタッフたちも理解していますから、まずは一生懸命知識をつけて、最後には「あなたが担当で良かった」と言っていただけるように日々努力をしています。

もちろん採用する際の一つの指標として、親和性のある経験値を持っているということも大切かもしれません。ですが、そもそもこのお仕事をやるうえで持っていてほしい要素は、もしかしたら親和性のある経験値ではないのかもしれません。

これはどんな業界でも同じことかもしれませんが、お仕事の内容は入社してから覚えれば大丈夫です。ですが、気遣いやホスピタリティマインドなど後から身につけることが難しいスキルについては、入社以前から持っていていただきたいと考えています。

ありがとうございます。

新卒採用は葬祭業界ではまだまだ珍しいと思いますが、どういった理由から新卒採用を行っておられるのでしょうか。

隈井:50代、60代の人からすると、20歳の人たちは宇宙人に見えるんですよ。話す言葉も難しかったり意味が理解できなかったりします。ということは、そもそも考え方や価値観も大きく違うという事です。

ところが、違う価値観を受け入れていくことを大切にしなければ、会社が成長していくことは難しくなってしまいます。多種多様な価値観を受け入れなければニーズに応えていくことはできませんし、異なる価値観を知ることは、仕事の質や内容に影響をあたえることが多いと考えています。

ですから、先輩社員が後輩社員に教えることもたくさんありますが、今の世代の考え方を先輩社員が教わることもたくさんあるわけです。

例えば、今流行していることや、考え方の違いなど、本当に様々なことを教わります。
こうした価値観や考え方を共有することは、同じ目的に向かっている組織としては、絶対に必要なことだと考えています。

もちろん葬祭業はかなり体力を使うお仕事ですから、そういった意味でも若い人の力が必要ですし、非日常的なお仕事ですから、若い人の考え方をきちんと事業に反映させていかないと、時代に取り残されてしまうこともあると思っています。

なるほど、新しい意見や考え方を取り入れるという目的もあって、新卒採用を積極的に行っておられるのですね。
隈井:そうです。
きちんと視線を外に向けないと、お客様の欲しいニーズというのがつかめませんし、共感することができなくなってしまいますから、そういった意味でも新卒採用は重要だと考えています。

それに、こんなに非日常的で特殊な業界に飛び込もう!と思ってくださる学生さんの存在はとてもありがたいものだと思っています。

例えば周りのお友達に「就職どこに決まったの?」と聞かれて「結婚式場だよ」というのと「葬儀場だよ」というのだったら、聞いた側の印象も全く違いますよね。

それでもこの業界を選んで入社してくれるというだけでも大変ありがたいですし、選んで入社してくださる限りは絶対に活躍してもらいたいという気持ちがあります。

では最後に、今後貴社ではどのような事業展開を検討されているのかお聞かせください。
隈井:この業界は2045年から50年ごろがピークを迎えると考えられていて、そこから先は下っていくという予想が立てられています。すでにその予測が立てられていることもあって、新たな事業は様々考えています。

実は今、新しく動き始めている事業に「パルモグループ会員」「イズモカード」というものがあります。これは、当グループ独自の会員システムです。

このサービスも結婚式やお葬式に限らず、今の人生を豊かにして行ける取り組みとして行っています。こうした生活関係の事業は、今後どんどん展開していく予定です。

また葬儀業界であれば、先ほどお話した葬儀を真ん中にした前後の領域のうち、今後は後の部分を充実させていきます。

それこそ遺産の問題、相続や保険、住む方がいなくなった家をどうするか、といった問題は今度さらに増えてくると思います。
空き家の件数も増えていますし、そうした葬儀の後の部分を手掛けていく事業を展開していく予定です。
将来的には冠婚葬祭を軸に、生活支援サービスの複合企業を目指していけたら良いなと思いますね。
ただ、どういった展開にするにせよ、基本的なコンセプトは変わりません。地元地域の皆様のお役に立てるお仕事であるということです。

ありがとうございました。

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